無線機の放熱対策(2)

2025年4月14日

前回の放熱対策で、FTM-6000からファンを外してFTM-200Dへ取付、
補修部品が届き次第、交換の予定でしたが・・・・
純正の補修用部品を注文しているんですが、冷却ファンがなかなか届きません。

そこで、手持ちの40mmファンを使って作ろうかと・・・・
ゴソゴソ部品箱を探すと出てくるもんですね。
少々厚めですが、昔手に入れたジャンク品、SANYO製ほ4cmファンが10個程でてきました。
ところがなり旧式で、凄い勢いで回るのと、ベアリングが劣化している関係で、回転数に比例して、騒音も大きく五月蠅くてしかたありません。
コネクタと一緒に静音型のファンを2種類購入してみました。

そして、後日・・・ 注文していたコネクタが届きました。
ファンに取り付けられているコネクタは、パソコン用で、少々大きめ、
無線機のコネクタは基板実装型のため、特殊でパソコン用では取付できません。
とても小さいんです。


一応測って注文したんですが、小さすぎました。


ピン間 1mm のコネクタを頼んだのですが、これは、スピーカー用にピッタリでした。
スピーカーの補修なんかする事は無いと思いますが、ま!何かの役に立つでしょう。

チョット大きめの1.2mmだったようです。
10本セットで、500円前後ですから、追加購入です。

明日到着予定です。
今度はどうなんでしょうね。
静音ファンと組み合わせて、取付が出来ると良いのですが・・・・

そして、翌日ピン間隔1.2mm到着で、コネクタに接続しようとすると、あれ!
チョット形状が違います。
サイズ的には近いのですが、コネクタの種類が違ってたようです。

結局3種類注文してしまいました。

ピン間隔 1.0mm, 1.2mm, 1.5mm最終的に、1.5mmがピッタリ。
ZHコネクタだったようです。


その後に更なるトラブルが・・・・
半田付けした後に気付いたのですが、赤黒のリード線が入れ替わってました。
上の写真で確認。
注文した1.0mm, 1.2mm, 1.5mm 全てのコネクタが同じ色で配線されたたので、
業界的には、FTM-200D(八重洲無線)の配線が特殊と言えるのかもしれません。
電極の留め具を起こしてピンを抜き、入れ替えてやっと完成です。
ピンを抜くときは、無理に引っ張ったりせず、見えてる電極の上に被さっている
プラスチック部分が抜け止めになってるので、この部分をピンセット等で上に持ち上げると、
比較的簡単に抜けます。
写真を撮っておいて良かった、危うく逆接するところでした。

2種類程購入したファンは、こちらを選択しました。
・回転数 4200rpm±15%
・ノイズレベル 18.1dB
・消費電力は 12V 0.6W 0.05A
・お値段 683円(Amazon購入)
しかし、アバウトですね、4200rpm±15%って・・・4200の15%だと、630rpmの
バラツキがある事になります。 3870~4839って大きいのか小さいのか・・・
ドライブ電圧で、ある程度回転を調整出来ますよと言ってるのか、
同じ電圧でも製品によってバラツキが有るよと言ってるのか・・・不明です。

送信時しばらくすると回転を始めますが、純正よりかなり静かです。
これだったらもう少し風雨量を増やし、25dBくらいまでなら許容出来そうです。
20W機ですから、この程度の風量で丁度良いのかも・・・
WiRES-X でのオンエアーミーティングを30分間受信(無線機は送信)して、
筐体温度は、10℃前後温度上昇し36.5℃で安定しました。
(室温18.5℃、通常受信アイドリング状態で、無線機下部の温度が26.6℃の時です)
ファン無しの時は、50℃に迫る勢いでしたから、十分効果有りです。

ファンの動作条件ですが、送信開始後、30℃くらいで回り始めたのですが、
送信終了後冷却が進み、33℃強でファンが止まりました。
これって、温度上昇で回転している訳では無さそうです。
連続送信が始まると、しばらくして回転を始め、送信停止を確認して、
一定時間ファンを回して自動停止。
今回30℃で回転を始めましたが、夏場だと外気温30℃、無線機内部は、40℃弱
になるはずです。
そうなると、夏場はずっと回ってる事になりますから、温度センサーではないでしょう。

最終的に、コネクタだけで、2000円弱のお買い物。
それ程大きな出費ではありませんでしたが、無駄にコネクタ部品が増えてしまいました。
今回のファン実装問題でピン形状等ハッキリしたので、
同じ悩みをお持ちの方にお知らせする事ができます。

車載の20W機 FT-7900にも取り付けようと思ったのですが、
残念ながら、空冷ファンのコネクタが実装されてませんでした。
基板のコネクタの受け側がありません、この時期の無線機は、
ある意味チャンと作り込まれてたんですね。
放熱の方法も現行機とは異なり、外部に大きなフィンが出てました。
内部に熱がこもりにくい構造になってます。
これなら強制空冷は必要無さそうです。

八重洲無線の無線機ですが、FTM-6000から構造に大きな変更が行われています。
FT-7900では、無線機下部にRFユニットの放熱ファインが出ていて、自然空冷でも対応出来る構造です。
後部のファンは、内部の熱を強制的に逃がす、補助的な物と考えてよさそう。

ところが、FTM-6000からは、RFユニットの放熱フィンが筐体の内部に出てます。
これは、空冷ファンを使って流速の早い空気を流し、効率良く廃熱を行うための構造なのですが、
ファンが無い20W機は、内部で熱が滞留してこもる事になります。
この構造なら、20W機にもファンを実装すべきですね。
構造的な問題と言えそうです。
「FACC冷却システム」と書かれている無線機の20W機をお使いの場合は、ご注意下さい。